生魚を愛する日本人にとって、アニサキスは避けて通れない問題となっています。
刺身や寿司を美味しく安全に楽しむためには、アニサキスについての正しい知識が欠かせません。
この記事では、アニサキスの最新情報と、魚介を安心して食べるための7つの秘訣をご紹介します。
アニサキスの危険性と最新の被害状況

アニサキスは、魚介類に寄生する線虫の一種です。
人間がアニサキスに感染すると、激しい腹痛や吐き気などの症状を引き起こします。
近年、アニサキスによる食中毒は増加傾向にあり、2023年には食中毒事件数の第1位となりました。
厚生労働省の統計によると、アニサキス食中毒は2013年の88件から2023年には432件へと急増しています。
この数字は、ノロウイルスやカンピロバクターによる食中毒を上回っています。
さらに、2025年5月には熊本市で家族の1人が自宅で調理した刺身を食べてアニサキス症を発症するという事例が報告されました。
この事例は、家庭での調理でもアニサキスのリスクがあることを示しています。
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魚介類の種類別アニサキスリスク

アニサキスの寄生リスクは、魚介類の種類によって大きく異なります。
以下に、リスクの高い魚介類と低い魚介類をまとめました:
リスクが高い魚介類
- サバ(ゴマサバ・マサバ)
- サンマ
- イワシ
- アジ
- サケ
- カツオ
- イカ類
リスクが低い魚介類
- 完全養殖の魚(例:お嬢サバ)
- 淡水魚(アユ、コイなど)
- 貝類(アサリ、シジミ、サザエなど)
- 底魚(タコ、アナゴ、カニ類など)
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アニサキス対策の7つの秘訣

アニサキスのリスクを減らし、安全に魚介を楽しむための7つの秘訣をご紹介します。
1. 新鮮な魚を選ぶ
鮮度の良い魚を選び、購入後はすぐに調理することが大切です。
2. 内臓を速やかに取り除く
魚の内臓にはアニサキスが多く存在するため、速やかに取り除きましょう。
3. 目視で確認する
刺身を作る際は、白い糸状のアニサキスがいないか注意深く確認します。
ブラックライトを使用するとわかりやすい。
4. 冷凍処理を行う
-20℃以下で24時間以上冷凍することで、アニサキスを死滅させることができます。
5. 十分な加熱処理を行う
70℃以上で加熱するか、60℃で1分以上加熱することでアニサキスは死滅します。
6. マリネや酢締めは要注意
酢や塩ではアニサキスは死なないため、冷凍処理後に調理しましょう。
7. 信頼できる飲食店を利用する
プロの目と設備で管理された飲食店を選ぶことも一つの対策です。
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まとめ
アニサキスの問題は近年増加傾向にありますが、正しい知識と対策があれば、魚介を安全に楽しむことができます。
新鮮な魚を選び、適切な処理を行うことが最も重要です。
また、リスクの高い魚介類を生で食べる際は特に注意が必要です。
これらの秘訣を守ることで、美味しく安全に魚介を楽しむことができるでしょう。
アニサキスを恐れるあまり魚介を避けるのではなく、正しい知識を持って賢く対策することが大切です。
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